強いすずめ

すずめの雄は、しょっちゅう喧嘩します。
恋の季節の前には、誰がより強いのかをはっきりさせるためか、あちこちで喧嘩が始まります。
片方がヂュウと鳴いて降参して逃げ出しても、しつこく追いかけます。
やがて順位が決まったのか、恋の季節になると雄はアピールで大忙し。
そのための準備だったのでしょうか。
ところが、そうでないときも揉め事は絶えません。
寒いときは電線に鈴なりになるすずめも、普段はすぐそばに別のすずめがいるのを嫌がります。
たぶん雄同士なのでしょうが、えさをもらおうと木の枝に集まったとき、お隣があまり近いとすぐ喧嘩になるのです。
二羽がすぐそばにいるのはカップルだけで、擦れるようにくっついて仲がいいので撮影していてもすぐに区別がつくのでした。

さて、すずめの武器は嘴と足です。
嘴は、相手の嘴や足をを噛んだりして、足は、相手をキックしたり押さえつけたりします。
強いすずめは、足が大きいすずめです。
ヒナのときに親鳥から虫を多くもらったヒナは、足が大きく、嘴も硬そう。
春から初夏生まれの一番子は、この時期には青虫なども多いため、巣立ちまでふんだんに虫を与えられ、栄養いっぱいで羽の艶もよく、足も太く大きくなります。
秋生まれのすずめは、あまり虫もおらず、を与えられず、足も小さく細いヒナちゃんが多いように思われました。
親鳥も面倒を見る時間が、一番子のときより短くなります。
群れ一番の末っ子セプトくんには、換羽が間に合うのかヒヤヒヤさせられましたね＾＾；　
セプトくんがお年頃になるのは春のころでしょうが、セプトくんより半年ほど早い、春生まれの一番子たちは足が大きいので喧嘩に強く、秋の小さな恋の季節には婚約者を見つけられたかもしれません。
そして、その子らも春の早いころに生まれて、大きな足を持つことでしょう。

こちらは去年の春、一番に生まれたすずめです。　
夏のころにはこんなに大きな足になっていました。　
今ではすっかり成鳥なので、どの一羽なのか分からなくなりました＾＾；